家族や大人数でのお出かけに最適な車種といえばミニバン。しかし、所有する際に気になるのが維持費です。ミニバンの維持費はいくらかかるのでしょうか?本記事で、維持費の内訳や抑える方法を解説します!
ミニバンの維持費の内訳

ミニバンの維持費には、上記のようなものがあります。
どの車でも維持費には上記のようなものがかかりますが、税金や車検費用などは車種によって違いがあります。維持費の内訳をおさえて、どの費用が大きな負担になりそうか確かめておきましょう。
自動車税
自動車税は、自動車を購入したり所有していたりする際にかかる税金です。以下の3つのお金で構成されています。
- 種別割
- 自動車重量税
- 環境性能割
種別割は、自動車を所有していれば毎年かかる税金です。金額は排気量によって決まります。排気量1リットル〜4.5リットルまでは0.5リットル刻みで区分されるため、車種によってかかる税金の幅が広いのが特徴です。
例えばミニバンの排気量は、フリードやシエンタなどのコンパクトなものであれば1.5リットル、ヴォクシーやアルファードといった大きな車であれば、1.8リットル〜2.5リットルです。また、東京23区の場合、排気量ごとの税金は以下のようになっています。
- 1.5リットル:30,500円
- 2リットル:36,000円
- 2.5リットル:43,500円
排気量の大きい車種ほど、維持費も高くなります。
自動車重量税は購入時と車検のたびにかかる税金です。金額は車の重さごとに異なります。環境性能割は、車両を取得する際に課税されます。燃費性能がよければ非課税になり、燃費が低い車両には、取得価額に対して最大3%の税金が課されます。なお、取得価額が50万円以下の車両や、相続によって取得した場合などは、環境性能割は課税されません。
ガソリン代
ガソリン代は日頃の車の使い方によって、かかる金額が変わります。また、ガソリン価格は原油価格や中東情勢などの影響を受けるため、時期によっても費用は変わります。
2024年12月1日~12月15日現在の東京のレギュラーガソリンの価格は安くて169円です。月に40リットルガソリンを入れるのであれば、6,760円のガソリン代がかかります。ただし、国のガソリン補助金が終了する2025年1月からは、さらに高い金額がかかるでしょう。
車検費用
車検を受ける年には、車検費用がかかります。車検費用は車種や受ける店舗によって変わります。
ディーラーだとパーツを純正のものに交換したり、代行手数料がかかったりするため、100,000円以上かかる場合もあるでしょう。しかし、車検専門店やガソリンスタンドであれば、必要最低限の整備やパーツ交換で済ませてくれるため70,000〜80,000円程度まで抑えられます。
車検を安く済ませるのであれば、車検専門店や整備工場に依頼するとよいでしょう。
メンテナンス代
タイヤの交換やオイル交換・パーツの修理といったメンテナンス費用は、年に数回かかる可能性もあります。
タイヤ交換はタイヤ販売店やディーラーに交換作業を依頼すると、タイヤの料金とは別に作業費用が必要です。パンク等の損傷のほか、タイヤが寿命を迎えた際は新しいものを購入しなければなりません。
また、パーツ交換やオイル交換などは、車検と併せてメンテナンスをした場合、車検費用に上乗せされます。
タイヤの購入やバッテリー交換は、費用が高くなりがちです。タイヤの購入頻度やバッテリーの交換頻度はそう高くありませんが、数年に1回は多額の支出が発生する可能性があるでしょう。
このほか、車が好きで洗車や塗装をよくする人は、高圧洗浄機やワックスといったメンテナンスツールにもお金がかかります。
駐車場代
マンションに住む人や自宅に駐車スペースがない人は、車を停めるための駐車場代の負担が必要です。金額は地域によって差があり、郊外は月5,000〜8,000円程度です。一方、都心付近は月20,000円を越える場所もあります。自宅周辺の月極駐車場の場所や料金をよく比較することが大切です。
自動車保険料
自動車保険料は、契約内容によって差が生まれやすいのが特徴です。自動車保険は自賠責保険と任意保険の2つに分かれ、このうち自賠責保険は加入必須です。よって、任意保険の料金で大きな差が出やすくなります。
任意保険では、対人、対物補償のほか、車両保険や特約など補償内容を充実させられます。補償内容を増やすほど保険料は高くなるため、車や世帯構成に合わせた適切な補償内容にして、保険料を抑えるのが重要です。
ミニバンの年間維持費はどれくらい?

ミニバンを所有したい際に、実際にかかる維持費はどれくらいなのでしょうか。年間の維持費をシミュレーションし、ほかの車種と比較してみましょう。
ミニバンの維持費をシミュレーションしてみた
ミニバンの年間維持費を計算してみましょう。この記事では「トヨタ シエンタ」を想定して計算します。なお、その他の条件は以下のとおりです。
- ガソリン代は月40リットル(169円/リットル)
- 車検費用は100,000円
- 駐車場は東京都心で月極駐車場(月20,000円)を賃借
これらを基に計算したシエンタの維持費は、以下のとおりです。
維持費内訳 | 維持費の金額 |
自動車税 | 30,500円(総排気量1.5リットル) |
ガソリン代(レギュラー) | 81,120円(月40リットル×12) |
車検費用 | 100,000円 |
駐車場代 | 240,000円(都心月20,000円×12) |
保険料 | 120,000円 |
メンテナンス代 | 10,000円(部品交換など) |
合計 | 581,620円 |
駐車場代が月20,000円のため、年間で約600,000円の維持費がかかります。駐車場代は郊外に住む人や戸建てに住む人ほど、駐車場代は不要なケースが多いです。維持費の中で最も負担の大きい費用といってよいでしょう。
また、車検の有無によっても費用は変わります。車検の年にタイヤ交換やバッテリー交換をした場合は、さらに100,000円ほどの費用がかかります。
もし車検やタイヤ交換などがなく、駐車場代も必要ないのであれば、年間220,000円ほどの維持費で済むでしょう。
ミニバンとSUV・コンパクトカーの維持費を比較
では、ミニバンとSUV、コンパクトカーの維持費を比較してみましょう。SUVはスバル フォレスター、コンパクトカーはスズキ クロスビーを想定しています。
維持費の内訳は、前述のミニバンと同様です。また、駐車場代やメンテナンス代はミニバンの試算時と同様の条件とします。
上記を基に試算した結果は、以下のとおりです。
維持費内訳 | ミニバン | SUV | コンパクトカー |
自動車税 | 30,500円(総排気量1.5リットル) | 36,000円(総排気量2.0リットル) | 25,000円(総排気量1.0リットル) |
ガソリン代(レギュラー) | 81,120円(月40リットル×12) | 121,680円(月60リットル×12) | 60,840円(月30リットル×12) |
車検費用 | 100,000円 | 100,000円 | 40,000円 |
駐車場代 | 240,000円(都心月20,000円×12) | 240,000円(都心月20,000円×12) | 240,000円(都心月20,000円×12) |
保険料 | 120,000円 | 120,000円 | 90,000円 |
メンテナンス代 | 10,000円(部品交換など) | 10,000円(部品交換など) | 10,000円(部品交換など) |
合計 | 581,620円 | 627,680円 | 465,840円 |
維持費が安いのはコンパクトカーで、他の車種の半分以下の金額に抑えられます。しかし、家族で使うのであれば人数やスペースを十分考慮して使う必要があるでしょう。
SUVはミニバンよりもガソリンタンクが大きいものが多く燃費がよくないため、ガソリン代の費用が多くかかってしまいます。また、排気量が大きいものが多く、車種によっては排気量が2.0リットルを超えるものもあります。その分税金負担も増えるため、維持費は決して小さくありません。フォレスターのように排気量2.0リットル以下の車種やハイブリッド車を選ぶとよいでしょう。
ミニバンの維持費はSUVとコンパクトカーの間くらいです。「コンパクトカーより大きい車がほしいが、維持費はある程度抑えたい」という人に適しているでしょう。ただし、アルファードやヴェルファイアなどは排気量が2.5Lのため、税金がほかの車種よりも多くかかります。維持費を抑えるなら、車種選びが重要になるでしょう。
ミニバンの維持費を抑える工夫
ミニバンの維持費を抑える工夫は、以下の3つです。
- 自動車保険を見直す
- 車検費用を見直す
- カーシェアを利用する
維持費を抑えるには、支出を必要最低限にするのが重要です。ミニバンを長く所有するために、できることを試してみましょう。
自動車保険を見直す

自動車保険を見直すと、保険料の削減が期待できます。自賠責保険は車を持つ際に加入必須の保険のため、任意保険を見直すとよいでしょう。
例えば、車両保険を解約したり、補償額を現在の資産や世帯に合ったものにするといった具合です。必要最低限の補償は残しつつ、無駄なものを省いていけば、料金を大きく削減できるケースもあるでしょう。
車検費用を見直す

車検費用の見直しも、維持費の削減が期待できます。車検は受ける場所によって金額が変わります。前述のとおり、ディーラーはパーツ代や手数料などで費用が高くなりやすいです。必要最低限の整備に留めてくれる車検専門店や整備工場、ガソリンスタンドなどで受ければ、費用を抑えられます。品質も十分高いため、過度な心配はいりません。
ただし、ディーラーならではの高度な整備や行き届いたサービスは、ほかの店舗にはないメリットです。部品交換の際もメーカー純正品で対応してくれるうえ、法定の点検項目以外も入念にチェックする予防整備も行ってくれます。
迷う際は、ディーラーや車検専門店など複数の店舗で見積もりを取り、比較検討するとよいでしょう。
カーシェアを利用する
車の維持費を根本から見直したい場合は、カーシェアリング(以下、カーシェア)の利用も検討してみましょう。カーシェアは利用料金に維持費が含まれるため、支払いが月々の会費と利用料金だけで済みます。
また、税金や車検費用などの高額な維持費を気にする必要がなく、アルファードのような高級ミニバンも気軽に乗ることができます。
三井のカーシェアーズで利用できるミニバンは、以下のとおりです。
- シエンタ
- フリード
- ノア
- セレナ
- ステップワゴン
- ヴォクシー(新型)
- アルファード(新型)
- ハイエースワゴン
コンパクトなものから高級なものまで利用できるため、幅広い選択肢から自分が気に入ったものを選べます。
維持費を抑えたい人におすすめのミニバン2選
維持費を抑えたい人向けのミニバンは、以下の2つです。
- トヨタ シエンタ
- ホンダ フリード
どちらも排気量が大きくなく、燃費がよいのが特徴です。家族で乗りやすい車を少ない負担で使いたい人は、ぜひチェックしておきましょう。
トヨタ シエンタ

シエンタは排気量が1.5リットルのため、税金を抑えられます。東京23区の場合は30,500円で、2リットル以下のものとは約6,000円、2.5リットル以下のものとは13,000円も低い金額です。
燃費は最大で28.8km/Lとよく、ガソリンの消費ペースも抑えられます。車を使う頻度によっては、月あたりのガソリン代がほとんどかからない場合もあるでしょう。ガソリンタンクは40リットルで、1回の給油で7,000円程度の支出となります。
ホンダ フリード

フリードはシエンタと同様、排気量が1.5リットルで税負担を抑えられます。1.5リットル以下の排気量で乗れるミニバンは車種が少なく、貴重な存在です。
燃費は25.6km/Lで、ほかのミニバンよりも月あたりのガソリン代を抑えられます。ガソリンタンクは4WD53リットル、FF42リットルとなっています。月あたりのガソリン代を少なくするならFF、走る機会が多い人は4WDを選ぶとよいでしょう。
三井のカーシェアーズでミニバンの維持費を抑えよう

ミニバンの維持費はコンパクトカーとSUVの間くらいです。駐車場代がかからない場合や車検、タイヤ交換などがない場合は年間で200,000円程度ですが、駐車場が必要な場合や車検、タイヤ交換の年は500,000円以上かかる可能性があります。
また、車種によって維持費は変わります。コンパクトなミニバンであれば維持費を抑えられますが、大きく高級感あるものはこの記事で試算した約600,000円以上の金額がかかるでしょう。
維持費に懸念がある場合は、カーシェアリングで維持費をスリム化するのがおすすめです。毎月一定の料金を支払えばミニバンに乗れるため、購入するよりも費用負担を抑えられます。
カーシェアリングを利用するのであれば、三井のカーシェアーズを検討してみましょう。以下に三井のカーシェアーズのサービス内容を記載します。
料金
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【ベーシックプラン料金表】

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