ドライブの知識

スマートキーにパーキングブレーキ…知っておきたいクルマの「基本の操作」を紹介

「初めて乗る車種、操作は大丈夫かな?」「車種によって使い方が違うから、いつも同じクルマを選んでしまう…」そんな方もいるのではないでしょうか?

そこで、いろいろなクルマをお楽しみいただくために、基本的な操作をまとめました。

<目次>
リモコンキーは2タイプ
シートの操作は手動式と電動式
ハンドル位置の調整も覚えておこう
パーキングブレーキは手・足・電動がある
輸入車のウィンカーレバーは左側
ヘッドライトはレバー式とダイヤル式
ETCは出発前にインジケーターランプをチェック
バックモニターは映り方が違うので注意
基本の操作を知って安全運転を

リモコンキーは2タイプ

クルマのリモコンキーには、エンジンをかけるときにキーを差し込んで回す「キーレスエントリー」と、ボタンを押してエンジンをかけるタイプの「スマートキー」があります。

●キーレスエントリー

ドアロックの施錠/解錠のボタンとエンジンをかける金属製の鍵がある
ドアロックの施錠/解錠のボタンとエンジンをかける金属製の鍵がある

「鍵(キー)なし(レス)で乗り込む(エントリー)」という意味から「キーレスエントリー」と呼ばれるこのタイプは、ハンドル側面にある鍵穴にキーを差し込んで回すことで、エンジンをかけます。

キーを差し込んだら一番奥まで回し、エンジンがかかったら手を離す
キーを差し込んだら一番奥まで回し、エンジンがかかったら手を離す

クルマから離れるときや乗るときは、リモコンキーのボタンでドアロックの解錠/施錠を行います。スライドドアのミニバンでは、スライドドアの開閉をするボタンもあり、こちらは「長押し」で開閉します。

エンジンOFF時にハンドルを回すと、「ハンドルロック」がかかってハンドルが動かなくなります。もし、ハンドルロックがかかったら、ハンドルを回しながらキーを回してください。ロックが解除されます。

ハンドルロックがかかったら、ハンドルを回しながらキーを操作して解除
ハンドルロックがかかったら、ハンドルを回しながらキーを操作して解除

●スマートキー

金属製のキーを使わず、スタートボタンを押してエンジンをかけるタイプです。ブレーキペダルを踏みながらスタートボタンを押すと、エンジンがかかります。

スマートキーは「差し込んで回す」ではなく「クルマのスタートボタンを押して」エンジンをかける
スマートキーは「差し込んで回す」ではなく「クルマのスタートボタンを押して」エンジンをかける
スタートボタンの位置はハンドル奥の左か右にあるのが一般的
スタートボタンの位置はハンドル奥の左か右にあるのが一般的
「セレナ」などシフトレバー周辺にボタンがある車種もある
セレナ」などシフトレバー周辺にボタンがある車種もある

ブレーキペダルを踏まずにエンジンボタンを押すと、カーナビなどが使えるアクセサリーモードになり、エンジンはかかりません。必ず、ブレーキを踏みながら押してください。また、「プリウス」など電気モーターでも走行するハイブリッド車では、スタートボタンを押してもエンジンがかからない場合がありますが、故障ではなく、メーターに「READY」の表示があれば走行準備OKとなります。

スマートキーは、リモコンキーのボタンを押さなくてもドアロックの解錠/施錠ができます。リモコンキーをポケットや鞄の中に入れて身に着けていれば、ドアノブを握るだけで解錠。施錠するときは、ドアノブの印のあるところに触れます。

リモコンを身に着けていれば、ドアノブを握るだけで解錠する
リモコンを身に着けていれば、ドアノブを握るだけで解錠する
施錠するときはドアノブの印のある部分に触れる
施錠するときはドアノブの印のある部分に触れる
車種によっては解錠/施錠をボタンで行うものもある
車種によっては解錠/施錠をボタンで行うものもある

スマートキーは、リモコンキーを鞄の中に入れておけば、施錠/解錠やエンジンスタートの操作ができます。便利な装備ですが、リモコンキーをなくさないように注意してください。

シートの操作は手動式と電動式

安全運転のために欠かせないシートの調整は、手動で行うタイプと電動で行うタイプ(パワーシート)があり、それぞれ前後のスライド調整、リクライニング(角度)調整、高さ調整ができます。

●手動式シート調整

前後のスライド調整は、シート前部にあるバーやレバーを引きながらシートを動かして行います。リクライニングはレバーを引きながら、高さはレバーを上下に動かして調整します。

バーやレバーを引きながらシートの前後位置を合わせる
バーやレバーを引きながらシートの前後位置を合わせる
リクライニングはレバーを引きながら、高さはレバーの上げ下げで調整する
リクライニングはレバーを引きながら、高さはレバーの上げ下げで調整する

●電動式(パワーシート)

高級車など一部車種には電動式のパワーシートが装備されています。シートの形に合わせたボタンがあり、それぞれ背もたれや座面を操作するもの。シートを調整したい方向にボタンを操作することでシートが動きます。

シートの形に合わせたボタンを、動かしたい方向に操作する
シートの形に合わせたボタンを、動かしたい方向に操作する
メルセデス・ベンツ「Aクラス」はドアに操作ボタンがある
メルセデス・ベンツ「Aクラス」はドアに操作ボタンがある

>>>シートポジションの合わせ方

ハンドル位置の調整も覚えておこう

シートの調整ができたら、ハンドルの位置も調整しましょう。ハンドルは上下と前後(一部車種を除く)の調整ができます。ハンドルの下部、または側面にあるレバーを動かして、ロックを解除。上下と前後の調整をしたら、再びレバーを戻してロックします。

ハンドルの下部、または側面にあるレバーでロックを解除して調整
ハンドルの下部、または側面にあるレバーでロックを解除して調整
「ジャガー」など一部車種は電動式。レバーを上下・前後に動かして調整する
ジャガー」など一部車種は電動式。レバーを上下・前後に動かして調整する

ミラー調整も忘れずに

シートやハンドル位置の調整ができたら、ミラーの調整を行います。左右の動かしたい方のミラーを選択し、ボタンもしくはレバーで操作します。

 左右、動かしたい方のミラーをスライドスイッチで選び、十字ボタンで調整する
左右、動かしたい方のミラーをスライドスイッチで選び、十字ボタンで調整する
レバー式では、レバーを回して左右のミラーを選択。レバーを動かして調整
レバー式では、レバーを回して左右のミラーを選択。レバーを動かして調整

>>>ミラーの位置の合わせ方は?

パーキングブレーキは手・足・電動がある

パーキングブレーキ(サイドブレーキ)は、コンパクトカーではレバー式、ミニバンは足踏み式、高級車やSUVでは電動式が多く採用されています。

●レバー式

運転席と助手席の間にあるレバーは、先端のボタンを押してロックを解除し、レバーを下げることでパーキングブレーキを解除します。パーキングブレーキをかけるときは、ボタンを押さずにレバーを引き上げます。

ボタンがかたいときはレバーを上に持ち上げながら押す
ボタンがかたいときはレバーを上に持ち上げながら押す

●足踏み式

ミニバンに多い足踏み式は、左奥にあるペダルを踏んで操作します。出発時は、一度奥に踏み込むとペダルが上にあがって解除し、駐車時はカチカチカチっと奥まで踏み込んでパーキングブレーキをかけます。

パーキングブレーキを解除するときもかけるときもペダルを踏んで操作する
パーキングブレーキを解除するときもかけるときもペダルを踏んで操作する

●電動式

最近、増えてきている電動式パーキングブレーキは、ボタンで操作を行います。基本的な操作は、押すと解除、引き上げるとロック。シフトをD(ドライブ)に入れて、アクセルを踏むだけでも解除されるので注意してください。

電動式パーキングブレーキのスイッチはシフトレバー周辺にあるのが一般的
電動式パーキングブレーキのスイッチはシフトレバー周辺にあるのが一般的

「HOLD」のボタンは、「オートブレーキホールド」という機能で、電動式パーキングブレーキ車だけにつくもの。この機能をONにすると、停車時にブレーキペダルを一度奥に踏み込むだけで、ブレーキがかかった状態を維持してくれます。赤信号や渋滞時に便利な機能です。

●ステッキ式

ハイエース」は、ステッキ式というパーキングブレーキを採用しています。解除はレバーを握り、少し上に持ち上げながら回して、奥に押し込みます。ブレーキをかけるときは、レバーをまっすぐに引き上げます。

輸入車のウィンカーレバーは左側

ウィンカー(方向指示器)のレバーは、国産車は右側についていますが、輸入車は左側についています。出発前に位置をチェックしておくと、走行中に慌てずにすむでしょう。

輸入車のウィンカーレバーは左側にあるので事前に確認しておこう
輸入車のウィンカーレバーは左側にあるので事前に確認しておこう

なお、ワイパーはウィンカーと反対側のレバーで操作するタイプが一般的ですが、「メルセデス・ベンツ」など一部にワイパーレバーの先端を回して操作する車種があります。

ヘッドライトはレバー式とダイヤル式

ヘッドライトのスイッチは、ウィンカーレバーの先端を回して操作するのが一般なタイプで、「ジープ」と「メルセデス・ベンツ」はダイヤル式です。暗くなると自動的にライトが点灯するオートライトがついているクルマでは、「AUTO」にしておけば走行中にスイッチの操作をする必要はありません。

ヘッドライトのスイッチは通常、ウィンカーレバーにある
ヘッドライトのスイッチは通常、ウィンカーレバーにある

 「メルセデス・ベンツ」と「ジープ」はダイヤル式スイッチ
「メルセデス・ベンツ」と「ジープ」はダイヤル式スイッチ

ETCは出発前にインジケーターランプをチェック

高速道路を走るときに便利なETCは、グローブボックス内やダッシュボードの上など、車種によって車載機器の搭載場所が異なります。いずれも、利用するときはカードを挿入する向きに注意しましょう。また、音声やインジケーターランプ(青ならOK)、カーナビの画面表示(一部車種)で、エラーが出ていないことを確認してください。

ETCはカードを挿入する向きに注意
ETCはカードを挿入する向きに注意
フロントガラスの上部にあるインジケーターランプやカーナビ画面の表示で挿入を確認
フロントガラスの上部にあるインジケーターランプやカーナビ画面の表示で挿入を確認

また、クルマの返却時にはETCカードの取り忘れがないように注意しましょう。

バックモニターは映り方が違うので注意

駐車時の後方確認に便利なバックモニターは、車種によって映り方が異なります。バックモニターも映像だけを見て駐車をするのは危ないので、あくまでも後方確認の補助としてお使いください。

ホンダ「ステップワゴン」のバックモニター
ホンダ「ステップワゴン」のバックモニター
メルセデス・ベンツ「Aクラス」のバックモニター
メルセデス・ベンツ「Aクラス」のバックモニター

>>>安全運転の味方!バックモニターの見え方と駐車支援システム

基本の操作を知って安全運転を

出発する前に、そのクルマの操作方法を確認してから出発すると、走り出してから慌てることなく対処できます。初めてのクルマに乗るときは、出発前に各操作のチェックをしておきましょう。操作方法を知ることも、安全運転の第一歩です。

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