ドライブの知識

このスイッチは何? クルマの「知らない機能」を探求してカーシェアライフに役立てよう

運転席に座って車内を見わたすと、インストルメントパネルにハンドル、センターコンソール……と、さまざまな場所にたくさんのスイッチが付いていることがわかります。

特に、近年のクルマは、安全運転支援や快適性アップのための多くの機能が備わり、操作するためのスイッチも増えました。運転初心者の人はもちろん。運転歴の長い人でも機能のわからないスイッチや、押したことのないスイッチがあるものです。

そこで、知っていると便利に、そして安全にドライブを楽しめるスイッチの機能や意味を紹介してきましょう。

<目次>
基本のスイッチ:エアコンまわり編
ちょっと応用:便利機能編
高速道路を楽にする:運転支援編
使うことはないけれど:安全装置編
最後に必須の:シートまわり編
いろいろな車種に乗れるカーシェアだからこそ

基本のスイッチ:エアコンまわり編

まずは、車内を快適な空間にするのに欠かせないエアコンにまつわるスイッチから説明します。エアコンは、車内の温度や湿度を調整するだけでなく、視界を妨げる結露や凍結を除去する役割もあるため、大切です。

■A/C(エアコンディショナー)

写真は「クロスビー」のエアコンスイッチパネル
写真は「クロスビー」のエアコンスイッチパネル

「A/C」は、エアコンディショナー(冷房)を作動/停止させるスイッチで、メーカーによっては「冷房・除湿スイッチ」とも呼びます。

夏場、風は出ているのにいつまでも車内が冷えない場合、エアコンが作動していないケースが考えられます。A/Cスイッチを確認してランプが点灯していないのならば、スイッチを押して稼動させましょう。きっと、冷風になるはずです。

また、湿度を下げる役割もあるエアコンは、窓ガラスの結露対策にも有効です。

くもってきたからといって焦らず、A/Cスイッチを押して除湿しよう
くもってきたからといって焦らず、A/Cスイッチを押して除湿しよう

雨天時や梅雨時など車内の湿度が高くなるときは、結露(ガラスの車内側に水滴が付着する現象)が発生しやすくなりますが、エアコンで湿度を低下させることで、ガラスの結露の発生を抑えます。「ガラスがくもってきたな」と感じたら、A/CをONにして除湿を行いましょう。特に結露がひどい場合、後述のフロントデフロスターで除去します。

なお、エアコンはエンジンの力コンプレッサーを動かし、冷房や除湿を行う仕組みです。そのため、エアコンの利用中は、走りが少し重たくなると感じるかもしれません。特に、エンジンのパワーが限られている軽自動車では、パワー低下や燃費悪化を感じるでしょう。登坂時などでパワーの不足を感じたら、一時的にエアコンを停止させることでパワー低下を回避できます。

ちなみに、ヒーター(暖房)は、ハイブリッド車や電気自動車ではない通常のエンジン車の場合、エンジンから出る熱を利用して温風を発生させます。車内を暖めたいだけなら、エアコンを作動させる必要はありません。

>>>「クロスビー」の詳しい車種解説はこちら

■外気導入/内気循環

クルマに矢印で風の流れを表しているのが「外気導入/内気循環」の切り替えスイッチ
クルマに矢印で風の流れを表しているのが「外気導入/内気循環」の切り替えスイッチ

「外気導入」は車外からフレッシュな空気を取り入れるモード、「内気循環」は外気導入口を塞ぎ、車内の空気を循環させるモードです。車種によって「内気循環のON/OFF」、または「外気導入/内気循環の切り替え」の形でスイッチやレバーがついています。

外気導入モードの場合は常時、換気が行われます。車内のCO2濃度の上昇を防ぐと同時に、湿度を下げて結露の発生を防ぎます。走行中は、基本的に外気導入を利用。内気循環モードは、トンネル内や渋滞中など、排ガスの臭いを車内に入れたくない場合に利用します。

■AUTO(オートエアコン車のスイッチ)

常にAUTOにしておき、温度設定を変えるだけで快適な空間に
常にAUTOにしておき、温度設定を変えるだけで快適な空間に

オートエアコン車の場合、「AUTO」のスイッチがあり、AUTOモードにしておくと、23℃、25℃など、温度設定をしておけば、風量、吹き出し口の切り替えを自動で行って車内の空気を設定した温度に調整してくれます。AUTOのスイッチがあるオートエアコン車に乗るときは、AUTOモードに任せておけば快適に過ごせると言えるでしょう。

■フロントデフロスター

窓と、そこに当たる上向きの風を表したアイコン。FRONTの文字表示がないクルマもある
窓と、そこに当たる上向きの風を表したアイコン。FRONTの文字表示がないクルマもある

フロントガラスのくもりや結露を除去する機能です。「フロントデフロスター」を作動させると、エアコンの風がフロントガラスに吹きかかり、結露や凍結を除去してくれます。内気循環だった場合、除湿効果を上げるため外気導入に切り替わります。

なお、フロントガラスの凍結は、温風でフロントガラスを温めて溶かします。先述のように温風にはエンジンの熱を使うため、エンジンが温まっていないと十分な効果を発揮できません。環境にもよりますが、エンジンが冷え切っている場合、エンジン始動から凍結が溶け出すまで5分ほど時間がかかります。

■リヤデフォッガー

写真のクロスビーは、リヤガラスだけでなくドアミラーにもデフォッガーが付くため、アイコンが2つある
写真のクロスビーは、リヤガラスだけでなくドアミラーにもデフォッガーが付くため、アイコンが2つある

「リヤデフォッガー」は「リヤデフロスター」とも言い、リヤガラスが結露したときに使う機能。リヤデフォッガーを作動させると、リヤガラスに施された電熱線が熱を発して結露や凍結を除去します。

車種によっては15分ほどで自動的にOFFになるものもありますが、消費電力の多い機能のひとつであるため、クルマの後方がちゃんと確認できるようになったら、手動でリヤデフォッガーを停止しましょう。

>>>「クロスビー」の詳しい車種解説はこちら

ちょっと応用:便利機能編

知らなくてもドライブはできるけれど、知っているとさらに快適になったり楽しく運転できたりする機能があります。普段、あまり目の行かないスイッチかもしれませんが、見つけたらぜひ使ってみてください。

■ドライブモード

SPORTとSNOWに切り替えができる「GR86」のドライブモード
SPORTとSNOWに切り替えができる「GR86」のドライブモード

ドライブモードは、走行や路面の状況、使用状況にあわせて、アクセルペダルを踏んだときに加速の仕方や変速のタイミングなどを選ぶ機能です。

モードと名称は車種によって異なりますが、一般的に標準的な設定の「ノーマルモード」、穏やかで燃費にすぐれる「エコモード」、鋭い変速速度とアクセルペダルの反応、力強い加速が得られる「スポーツモード」、悪路や雪道の走行を想定した「スノーモード」が設定されます。

RAV4は、ECO/NORMAL/SPORT/SNOWのほか、ダイヤルでオフロード用のモードを切り替える
RAV4は、ECO/NORMAL/SPORT/SNOWのほか、ダイヤルでオフロード用のモードを切り替える

また、ハイブリッド車では電気の力でのみ走行する「EVモード」、4WD車の場合は各種「オフロードモード」があり、その車種に応じたモードが用意されています。

>>>「GR86」の詳しい解説はこちら

>>>「RAV4」の詳しい解説はこちら

■オートブレーキホールド

「AUTO HOLD」または「HOLD」の文字のボタンがオートブレーキホールドのスイッチ
「AUTO HOLD」または「HOLD」の文字のボタンがオートブレーキホールドのスイッチ

オートブレーキホールドは、スイッチを押して機能をONにしておくと、ブレーキを踏んで停車したあとも、ブレーキが維持される機能。ブレーキペダルから足を離してもクルマは動かないため、渋滞時や赤信号での停止時に便利です。停車後、アクセルを踏むことで、オートブレーキホールドは解除されます。

よく似たスイッチに「電動パーキングブレーキ」があります。こちらは文字通り、レバーを引くことなくパーキングブレーキをかけるスイッチで、多くの場合、センターコンソールのシフトレバー周辺に設置されます。解除の方法は再びパーキングブレーキスイッチを引く、あるいはATセレクターをDレンジやPレンジに入れてアクセルを踏むなど、車種によって異なります。

>>>「オートマチック車の操作」を基本から応用までマスターしよう!

■ヘッドライトレベライザー

0が通常時。1、2、3……とライトが下向きになっていく。自動式でダイヤル非装備のクルマも多い
0が通常時。1、2、3……とライトが下向きになっていく。自動式でダイヤル非装備のクルマも多い

ヘッドライトレベライザーは、ロービーム(すれ違い用前照灯)の照射方向を上下に調整する装置です。どんなときに使うかというと、それは重たい荷物を積んだときや後席をフルに使って乗車したとき。

車体の後部が重さで沈み込むと、車体が“前上がり”の状態になるため、ロービームでも照らす方向が上を向いてしまいます。そんなとき、ヘッドライトレベライザーを初期位置(0)から動かすと、照射方向が下がるよう設定されています。ロービームが歩行者の顔を照らしている、あるいは交差点で止まった際、前走車のリヤガラスまで照らしているようなら、レベライザーを操作して照射方向を下げましょう。

なお、このスイッチは、ついていないクルマもあります。それは、自動調整機能がついているためです。2006年に自動式または手動式レベライザーの装備が義務化されているので、現在カーシェアで導入している車種では、かならずいずれかがついています。

■アイドリングストップOFFスイッチ

渋滞時などアイドリングストップが煩わしいときにOFFにすると走りやすい
渋滞時などアイドリングストップが煩わしいときにOFFにすると走りやすい

交差点などでクルマが停車したのち、自動的にエンジンを停止するアイドリングストップ機能。現在、多くの車種に採用されています。

基本的にアイドリングストップ機能を停止する必要はありませんが、渋滞などでエンジンの停止と再始動が頻繁に繰り返されて煩わしさを感じるようなシーンでは、OFFにするといいでしょう。

なお、ハイブリッド車にはアイドリングストップOFFスイッチはなく、発電時を除いて、基本的に停車時はエンジン停止となります

高速道路を楽にする:運転支援編

最近のクルマのハンドルには、実にさまざまなスイッチが装着されています。中でも、初見でわかりづらいのが、運転支援まわりのスイッチではないでしょうか。ここでは、今や軽自動車にも採用されるようになった、アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)について説明します。

■アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)

写真はマツダ「CX-60」。CANCELスイッチの上と下は、ACC作動時の車間を調整するもの
写真はマツダ「CX-60」。CANCELスイッチの上と下は、ACC作動時の車間を調整するもの

一定の速度でクルマの巡航を行い、ドライバーの疲労を軽減するクルーズコントロールに、前走車との車間距離を自動的に調整してくれる「追従機能」がついたものが、アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)。

ACCは、高速走行中に操作を行うため、最低限の視線移動と(手)指の移動で行える位置にスイッチやレバーが設置されています。

「GR86」や「アルファード」など、一部の車種はレバーを前後や上下に動かして操作する
「GR86」や「アルファード」など、一部の車種はレバーを前後や上下に動かして操作する

一般的に、メーターと前走車をモチーフとしたスイッチが機能のON/OFFスイッチで、さらに「RES(RESUME)あるいはSETの操作で、追従走行が開始します。解除するときはCANCELスイッチを押すか、ブレーキペダルを操作。

車種により、対応速度が時速30~100キロのもの、停止後にブレーキを踏む必要があるもの、車線を維持するようにハンドル操作の支援をしてくれるものなど、操作の条件や対応する支援の機能が異なります。また、操作方法にも違いがあるものです。

作動状況はメーターで逐一確認を。ハンドルのアシストは急に解除されるので注意。写真はアウトランダーPHEV
作動状況はメーターで逐一確認を。ハンドルのアシストは急に解除されるので注意。写真はアウトランダーPHEV

カーシェアを利用する際は、事前に車載の取扱説明書を読んで、機能や操作方法などを確認してください。ACCは高速道路や自動車専用道路でのみ使用が許可されることも、あわせて覚えておきましょう。メーカーなどにより、「レーダークルーズコントロール」などネーミングは異なりますが、機能は同じです。

>>>「アウトランダーPHEV」の詳しい解説はこちら

>>>「CX-60」の詳しい解説はこちら

>>>メーカー別「ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)」の使い方まとめ

使うことはないけれど:安全装置編

安全な走行を支える各種安全装置。基本的に機能の停止は推奨されません。しかし、特定の状況では、機能の停止が求められます。普段、押すことはなくても、ドライバーとしてスイッチの意味や機能を知っておくとは大切です。

■横滑り防止装置(ESP)オフスイッチ

車両が滑っている様子を表すESPのスイッチ。特殊な状況でない限りOFFにしない
車両が滑っている様子を表すESPのスイッチ。特殊な状況でない限りOFFにしない

横滑り防止装置(Electronic Stability Program)は、スリップや横滑り、タイヤロックといった危険をコンピューターが感知した際、エンジンとブレーキの制御を行って姿勢を安定させる装置です。単独事故の減少に大きく貢献した実績を持ち、現在のクルマには装着が義務付けてられています。

横滑り防止装置は常時、作動して危険から守ってくれているため、基本的に停止する必要はありません。しかし、凍結路や積雪路、ぬかるみから脱出できなくなった際、横滑り防止装置が作動していると空転するタイヤに十分な駆動力が伝わらず、脱出が妨げられるケースが発生します。そんなときに、このスイッチは活躍します。

簡単にOFFになってはいけない機能のため、OFFにするためには横滑り防止装置OFFスイッチを長押します。悪路でスタックし、自力での脱出を試みるときに限り、使用しましょう。

■車線はみ出しアラートOFFスイッチ

車線からはみ出す様子を表すアイコンのスイッチ。一般的に長押しで解除する
車線からはみ出す様子を表すアイコンのスイッチ。一般的に長押しで解除する

車線はみ出しアラート(車線逸脱警報、LDW:レーンディパーチャーウォーニングともいう)は、特定の速度(60~70km/h)以上で走行中、ウィンカーを出さずに車線を逸脱すると、警報やステアリングの振動で「はみ出し」を教えてくれる装置です。多くの場合、車線はみ出しアラートOFFスイッチを長押しすることで停止できます。

車種によっては、ハンドルのスイッチでメーター内の表示を切り替えて機能のON/OFFを行うものや、「車線維持機能」としてハンドル操作によりはみ出しを防止してくれるタイプもあります。

最後に必須の:シートまわり編

スイッチだけではなく、レバーのタイプもありますが、大事な操作系としてシートまわりの調整の仕方を最後に解説します。

■シートリフター(ハイトアジャスター)

リクライニングレバーの前にあるのが一般的。上下に動かすたびにシートが動く
リクライニングレバーの前にあるのが一般的。上下に動かすたびにシートが動く

正しい運転姿勢を取るため、クルマに乗ったら最初に行うシート合わせ。シートの前後調整とリクライニングの調整(背もたれの前後調整)のほかに、シートリフター(ハイトアジャスター)が採用されているのならば、こちらの調整も行いましょう。

リクライニングレバーの前方にレバーやダイヤル、スイッチがあったら、多くの場合、シートリフターです。シートリフターは座面の高さを調整する機能で、目線の位置が低くて見づらい、あるいは頭上のスペースが狭く、圧迫感を感じる場合に使用します。

シートリフターが備わっている場合は最初に調整し、その後、シートの前後調整やリクライニング調整を行うと運転しやすいドライビングポジションが取れるでしょう。

>>>自分に合ったドライビングポジションで快適&安全ドライブ

■パワーシート(電動調整式シート)

写真は「クラウンクロスオーバー」のパワーシートスイッチ。左からランバーサポート、リクライニング、スライド&リフト
写真は「クラウンクロスオーバー」のパワーシートスイッチ。左からランバーサポート、リクライニング、スライド&リフト

電動式シートを採用しているほとんどの車種は、シートの各種調整用スイッチをまとめて設置しています。パワーシートのスイッチは一般的に、座面と背もたれの2つからなり、シートを模した形状をしています。

座面スイッチを前後に操作すれば、シートが前後にスライドし、上下に動かせば、シートが上下します。また、背もたれスライドは、リクライニングの動きに対応していますから、一度覚えてしまえば操作は簡単でしょう。

車種によっては、背もたれ内の圧力を調整して腰をサポートする「ランバーサポート」機能などを採用し、その操作スイッチを設けています。

>>>「クラウンクロスオーバー」の詳しい解説はこちら

■シートヒーター

写真の「MAZDA 3」はエアコン操作パネル内にスイッチがある
写真の「MAZDA 3」はエアコン操作パネル内にスイッチがある

シートヒーターとは、シート内部に設けられた暖房機能のこと。エアコンとは別に電気でシートを温めるため、スイッチが入ったらすぐに暖かくなります。

ON/OFFスイッチや温度調節用スイッチの設置場所は、インストルメントパネルやセンターコンソール、ナビゲーション画面内など、車種によって大きく異なります。

近年ではシート内部のファンにより背もたれや座面の通気を行い、背中とシート間の蒸れや熱のこもりを解消する「シートベンチレーション(シートクーラー)」を採用する車種も増えてきました。このシートベンチレーションスイッチの設置場所も、車種によって様々です。

>>>「MAZDA 3」の詳しい解説はこちら

いろいろな車種に乗れるカーシェアだからこそ

初見ではわからない装備も、使用方法を知って活用しよう
初見ではわからない装備も、使用方法を知って活用しよう

多くの機能とスイッチを備えた近年のクルマ。車種によって違うとはいえ、搭載される機能は大きく変わらないものです。今回、取り上げた機能とスイッチを覚えておけば、どんなクルマに乗ったときにも応用できます。

三井のカーシェアーズは、多彩な車種をラインアップしているのが特徴です。ぜひ、便利な機能と操作方法を知って、いろいろなクルマを楽しんでください!

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