長距離のドライブに欠かせない高速道路。走っているとさまざまな標識や設備、施設があります。どれも、高速道路を安全で快適にするために工夫がなされているもの。そこで、知っているとドライブがさらに楽しくなる「高速道路9つの豆知識」をお届けします。
(1)道路のわきにある小さな数字の標識
(2)トンネルの照明は奥に行くほど暗くなる
(3)日本最長の道路トンネルは首都高にある
(4)白線(破線)で車間の確認ができる
(5)最近よく聞く「スマートインターチェンジ」とは?
(6)降りたい出口を過ぎちゃった!Uターンできる?!
(7)サービスエリア(SA)とパーキングエリア(PA)の違いは?
(8)「泊まれる」パーキングエリアがある
(9)テーマパークのようなパーキングエリアがある
(1)道路のわきにある小さな数字の標識
路肩や中央分離帯にある数字が書かれた小さな標識。これは「キロポスト」といい、高速道路の起点からの距離を表示するものです。たとえば、東名高速道路だったら「東京料金所からの距離」となり、上り線なら「起点までの距離」、下り線なら「起点からの距離」となります。
このキロポストの役割は、事故が起きたときや落下物などを見つけたときに場所を伝えやすくするため。携帯電話から警察や道路緊急ダイヤル(#9910)に連絡したときに「○○キロポスト付近です」と伝えれば、警察や交通管理隊がスムーズに現場へ向かうことができます。
(2)トンネルの照明は奥に行くほど暗くなる
明るい場所から突然、暗い場所へ移動すると、一瞬、目が見えづらくなりますよね。これはトンネルに入るときも同じ。そこで、トンネルではこの現象を防止するため、昼間は入口部を明るく、中にいくほど徐々に暗くして、人間の目が暗さに慣れていくように明るさを調整しています。
(3)日本最長の道路トンネルは首都高にある
首都高速、中央環状線(C2)の「山手トンネル」は、中央環状線の南側部分にある中央環状新宿線と中央環状品川線を合わせたもので、その長さは18.2kmと日本最長。世界的に見ても、ノルウェー「ラルダールトンネル」の24.5kmに次いで、2番目の長さとなります。なお、日本で2番目に長いトンネルは、関越自動車道にある「関越トンネル」で、約11km(上り線)です。
(4)白線(破線)で車間の確認ができる
高速道路の走行車線と追い越し車線を区切る線(車線境界線)は、破線になっています。この破線、実は間隔が決まっていて、白線部分が8m、空白部分が12mの計20mが1セットになっているのです。白線と空白区間が5セットで100mとなるので、この仕組みを知っていれば、白線を目安に前のクルマとの車間距離を把握することができます。
(5)最近よく聞く「スマートインターチェンジ」とは?
「スマートインターチェンジ」は、ETC専用の簡易型のインターチェンジ。サービエリア(SA)やパーキングエリア(PA)に設置されていることもあり、高速道路の乗り降りをする前にSA・PAに立ち寄ることができるメリットもあります。
利用にあたっては、ETC専用のため現金での利用ができないことはもちろん、バーの前で必ず一時停止することに注意してください。なお、トラブルでバーが開かないときは、インターホンで係員に指示を仰ぎます。
(6)降りたい出口を過ぎちゃった!Uターンできる?!
出口まであと2km、1km、500m……。スピードが出る高速道路だけに、うっかり降りるべきインターチェンジを通り過ぎてしまったり、車線変更できるタイミングがなくて降りられなかったりすることがあります。そんなときは、「特別転回」という制度を使うことができるのをご存知でしょうか。
もし、目的のインターチェンジを過ぎてしまったら、次のインターチェンジで降りて、有人の料金所に入ってください。ここで係員に事情を伝えると「特別転回証明証」を発行してくれます。
この証明書をもらったら、一度、料金所を出て入口の有人料金所へ。係員に証明書を提示することで、目的のインターチェンジへ戻ることができます。ただし、この制度は「特別転回」という特別措置であるため、あくまでも緊急時の非常手段と考えておきましょう。
(7)サービスエリア(SA)とパーキングエリア(PA)の違いは?
長距離ドライブでの休憩や食事に便利な、サービスエリア(SA)とパーキングエリア(PA)。実は、その違いについての明確な定義はありません。
一般的にサービスエリアはパーキングエリアよりも規模が大きく、駐車場やトイレ、休憩所や売店の他に、大型のフードコートがあったりお土産屋さんが並んでいたり、最近ではコンビニやカフェが備わっているサービスエリアもあります。
また、ガソリンスタンドがあるのも、その多くはサービスエリアの方。一方のパーキングエリアは、駐車場、トイレ、休憩所、売店程度のところが多く、駐車場の台数も総じて少なめです。
(8)「泊まれる」パーキングエリアがある
大規模なサービスエリアの中には、宿泊施設を備えているところもあります。関東近郊では、東北自動車道「佐野サービスエリア(上り・下り)」と、東名高速道路「足柄SA(上り)」にあります。足柄SAの「レストイン時之栖」には大規模浴場もあり、お風呂だけの利用も可能です。
>>>佐野SA(上り・下り)「ファミリーロッジ旅籠屋佐野SA店」
(9)テーマパークのようなパーキングエリアがある
上の写真は江戸時代をコンセプトにした東北自動車道にある「羽生パーキングエリア(上り)」。「鬼平江戸処」として、池波正太郎の時代小説「鬼平犯科帳」の世界観を再現しています。
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>>>鬼平犯科帳の世界観!羽生パーキングエリア「鬼平江戸処」を楽しむ
その他、関東近郊では、関越自動車道「寄居PA(上り)」も、ユニークなパーキングエリアのひとつ。
「寄居 星の王子さまPA」として、施設内がサン=テグジュペリにゆかりのある南フランス プロバンスのような雰囲気になっています。
>>>寄居 星の王子さまPA
また、上信越自動車道「横川サービスエリア(上り)」は、「峠の釜めし」で有名な「おぎのや」の地元。サービスエリア内に「峠の釜めし」を発売した1958(昭和33)年当時当時の信越本線・横川駅が再現されています。旧国鉄車両「キハ58系」の車内で食事をすることも可能です。
同じ上信越自動車道では、高速道路からもアクセスできる道の駅「ハイウェイオアシスららん藤岡」があります。ここは、四季折々の花が楽しめるアトリウムガーデン「花の交流館」や観覧車やメリーゴーラウンドがあるミニ遊園地「メルヘンプラザ」があり、ファミリーで楽しめる道の駅です。
(10)SA・PAの標識にある「i」は何を表す?
SAやPAの標識に「i」の表示があるのを見たことがあるでしょうか? この「i」は、高速道路に関する情報ターミナルがあることを表しています。
具体的には、SA・PA内に設置されたスクリーンに、渋滞情報、車線規制、通行止めといった、広域にわたる道路情報が映し出されるようになっています。目的地までの所要時間や気象情報もわかるので、ドライブの目安にすると便利です。
ちなみにここで得られる情報は、ハイウェイ情報ターミナル(HIT=Highway Information Terminal)と言います。
知れば知るほどドライブは楽しくなる
なにげなく利用する高速道路にも、知らないことはたくさんあるものです。今回紹介した豆知識を踏まえてドライブに出かければ、さらに高速道路を楽しく便利に使うことができますよ!
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