新たな移動スタイルとして、関心が高まっている車中泊。駐車スペースさえあればどこでも休めるので、クルマでのお出かけの自由度はぐっと高まります。一方、自由度が高いだけに気をつけたいのがルールやマナーです。
自分本位な楽しみ方は周囲への迷惑になりますし、トラブルを招く原因にもなりかねません。安全に車中泊を楽しむために覚えておきたいルールやマナーをまとめて紹介します。
<目次>
・カーシェアでも楽しめる車中泊のメリットとは?
・車中泊を快適にするための工夫、用意したいアイテム
・道の駅やサービスエリアのほとんどは車中泊NG! 場所選びにもマナーを
・車中泊OKな場所を活用して、安全に楽しもう
・ルールやマナーを守って、安全・安心に車中泊を楽しんで
カーシェアでも楽しめる車中泊のメリットとは?
クルマの中で寝泊まりする車中泊は、駐車スペースさえあればどこでも宿泊できます。コロナ禍では、人との接触を避けて外泊できるという点からも、注目が集まりました。公共交通機関を使わずにクルマで移動し、そのまま車中泊をすれば、知らない人との接触を最小限に抑えて移動できるので安心です。
目的地の近くで前泊したい場合や宿泊施設のない場所に行く場合などは、まさに車中泊の出番。早朝から開催されるイベントに参加したいときは、夜のうちに現地近くまで移動して車中泊すれば、効率的に現地で活動できます。
「早朝からサーフィンをしたい」「深夜まで星空を見たい」など、宿泊施設がない場所に行くために車中泊を取り入れることで、移動スケジュールを自由に立てられることが最大の魅力です。
車中泊を快適にするための工夫、用意したいアイテム
最近は、「ノート」や「MAZDA3 FASTBACK」のようなハッチバックや、「ハリアー」や「CX-5」のようなSUVタイプのクルマが主流になってきています。これらのタイプは、リアシートを倒すことで荷室を広く使うことができ、ちょっとした工夫でゆったり休めるスペースをつくることができます。
頭上空間に余裕がある車種なら、エアベッドを使って凹凸を吸収することをおすすめします。ステーションワゴンやハッチバックタイプのクルマなら、キャンプ用のスリーピングマットを使うといいでしょう。
いずれの場合もできるだけスペースを空けられるよう、リアシートの足下は段ボール箱やクッションで埋めておいてください。前席を一番前までスライドさせておけば、案外広いスペースを確保することができます。
ベッドスペースと同じく重視したいのが、プライバシーの確保。プライバシーガラス(濃色ガラス)のクルマであっても、夜間に車内で明かりをともすと外から見えてしまいます。
窓を完全に覆うことができなくてもいいので、光が透けないサンシェードを車内の窓の大きさに合わせて用意しておくといいでしょう。100円ショップなどでも手に入ります。
また、 容量が大きめのモバイルバッテリーも用意しておきたいアイテムのひとつです。
どのような場所で車中泊するとしても、エンジンをかけっぱなしで滞在するのはNG。モバイルバッテリーがあれば、スマートフォンはもちろん、USB電源で使えるLEDランタン、小型扇風機などが車内で使えます。
車内の明るさは、USB電源で使うLEDランタンでも十分です。LEDランタンは100円ショップでも販売されていますので、サンシェ―ドと合わせてチェックしてみてくださいね。
道の駅やサービスエリアのほとんどは車中泊NG! 場所選びにもマナーを
キャンピングカーや車中泊を楽しむクルマ旅は、年々少しずつファンを拡大してきました。車中泊を楽しむ人が増えるに従っていわれるようになってきたのが、マナーの問題。
長時間のアイドリングや大量のごみが、近隣住民や施設管理者の迷惑となり、車中泊禁止を明示する場所も増えています。周囲の方やルールを守って車中泊を楽しむ人に迷惑をかけないためにも、宿泊所選びやマナーは大切です。
高速道路のパーキングエリアやサービスエリアでの車中泊は禁止されていますので、長距離運転の安全性を確保するための休憩場所として利用しましょう。
あちこちで見かける道の駅も原則、車中泊を認めていません。RVパーク を併設するなど車中泊を認めている道の駅もありますが、それ以外の道の駅では休憩のための利用にとどめましょう。
公園の駐車場やコインパーキングも、あくまで駐車のためのスペースなので、車中泊はNG。深夜までクルマを停めていると、パトロール中の警察官から職務質問されてしまうこともあります。場所選び以外でのルールやマナーもこの機会におさらいしておきましょう。
・エンジンをかけたまま休憩はしない
・車中泊で出たごみの扱いに注意。有料でごみ処理を依頼できる施設以外では大量のごみは捨てない
・テーブルやイスを出してくつろぎたい場合は、オートキャンプ場を利用する
車中泊OKな場所を活用して、安全に楽しもう
きちんと場所を選んで、当たり前のマナーやルールを守れると車中泊は楽しいものです。事前に車中泊OKな場所をリサーチしてからお出かけしてくださいね。
車中泊のために用意されたRVパークのようなスポットは、Webサイトから事前に申し込みをして現地で利用料金を払うことで気持ちよく車中泊ができます。24時間利用可能なトイレや電源、ごみ処理サービスなども、多くの施設で利用可能です。ただし、別途料金が必要かどうかは施設ごとに異なりますので、事前に確認してください。
なお、中には宿泊施設や温浴施設の駐車場の一部をRVパークとしている施設もあり、割引価格で温泉を利用できるスポットもあります。道の駅での車中泊は原則NGですが、道の駅の駐車場の一部をRVパークとして提供している場合には、予約することで車中泊に使えるので安心です。
もっとゆったり車中泊を楽しみたい人は、オートキャンプ場を使うといいでしょう。電源が用意されていることが多いので、電化製品も使えて快適な車中泊に。広いスペースを占有でき、テーブルやイスを広げて車外でゆったりと食事を楽しむことができます。
ルールやマナーを守って、安心・安全に車中泊を楽しんで
クルマと駐車スペースさえあれば、どこでもできてしまう車中泊。たとえ車中泊OKの場所を選んだとしても、深夜まで騒いだり大きな音を立てたりすると周囲の方に迷惑をかけてしまうばかりか、無用なトラブルに巻き込まれる恐れもあります。自由なだけに、マナーを守る気持ちが求められますね。
多くの道の駅が車中泊禁止を掲げるようになった背景には、マナーを守らない人の増加があります。マナーを守ることは、車中泊できる場所を守ることでもあるのです。ルールやマナーを守りながら、快適な車中泊を楽しんでください。
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