車を長期間安全に運転するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。メンテナンスには自分でできる作業もあれば、専門知識が必要なものもあります。本記事では、車のメンテナンスが必要な理由、業者へ依頼したほうがいい作業と自分でできる作業、コストを抑えるポイントなどを紹介します。
- 車のメンテナンスはなぜ必要なの?
- 主な車のメンテナンス一覧
- 業者に依頼したいメンテナンス
- 自分でできるメンテナンス
- 車のメンテナンス費用は年間でどれくらい?
- 車のメンテナンス費用を抑える方法
- 三井のカーシェアーズならメンテナンス不要で車に乗れる
車のメンテナンスはなぜ必要なの?

車のメンテナンスは、安全に快適に運転するために必要不可欠であり、使用者の義務として適切な管理が求められます。
定期的な点検や部品交換を怠ると、事故や故障のリスクが増し、命に関わる危険を伴うおそれがあります。また、メンテナンス不足よって修理が必要になれば、より高額な費用がかかることもあるでしょう。
例えば、タイヤのメンテナンスが不十分だと、パンクやバーストなどを引き起こす可能性があります。ブレーキオイルの交換を怠ると、ブレーキの効きが悪くなり、緊急時にブレーキをかけても止まれなくなる可能性があります。
このように、車のメンテナンスは単なる作業ではなく、安全を守るための重要な予防措置なのです。
メンテナンスを依頼できる場所
車のメンテナンスを依頼する場所は大きく分けて4つあります。それぞれ特徴が異なるため、目的や費用、信頼性をよく考えて選ぶことが大切です。
- ディーラー
- カー用品店
- 整備工場
- ガソリンスタンド
ディーラーは、メーカー認定のサービスを提供しており、技術力や信頼性が高いのが特徴です。純正パーツを使用するため料金は高めになりますが、そのぶん安心感があるため人気です。
カー用品店は、全国に多くの店舗があり、費用もディーラーより安価であることが特徴です。
整備工場は、個別のニーズに応じたサービスを提供してくれます。技術力の高さには定評がありますが、業者によって料金やサービス品質にばらつきがあるため、見積もりを取るなど詳細を確かめて信頼できる工場を選ぶことが大切です。
ガソリンスタンドでのメンテナンスは手軽に頼めるのが特徴です。ただし、整備工場と同様に技術や品質は店舗ごとに異なります。
主な車のメンテナンス一覧
車のメンテナンスには、自分でできるものと業者に依頼すべきものがあります。どのメンテナンスを業者に依頼し、どのメンテナンスを自分でできるか確認しましょう。

洗車やウォッシャー液の補充などは、自分で行うことが可能です。一方、オイル系の交換やブレーキパッド、バッテリー交換などは、車を安全に動かすために不可欠な部品で、専門的な知識や技術、工具が必要です。誤ったメンテナンスを行うとトラブルの原因となるおそれがあるため、プロに任せましょう。
業者に依頼したいメンテナンス

業者に依頼したいメンテナンスは以下の7つです。
- エンジンオイルの交換
- ブレーキオイルの交換
- ブレーキパッドの交換
- バッテリーの交換
- 冷却水の交換
- エアフィルターの交換
- タイヤ交換
詳しくみていきましょう。
エンジンオイルの交換
エンジンオイルの交換は、業者に依頼するメンテナンスの中でも頻繁に行うものです。
エンジンの摩耗や汚れによる不具合を防ぎ、エンジンを長持ちさせる重要な役割を果たします。
エンジンオイルの交換時期は、車種・年式によって異なり、各自動車メーカーが独自の基準を設けています。例えば、ガソリン車は10,000km~15,000kmまたは6か月~1年ごとの交換、ターボ車は5,000kmまたは6か月ごとの交換を目安としているケースが多いようです。
ただし、走行距離や使用期間だけでなく、運転環境やオイルの状態を考慮して判断することも重要です。そのため、定期的な点検が欠かせません。
ブレーキオイル(ブレーキフルード)の交換
ブレーキオイルは、ブレーキペダルを踏んだ力をブレーキパッドに適切に伝えるために必要なオイルです。吸湿性が高く、使用するうちに水分を吸収するため、定期的な交換が必須です。
交換のタイミングは、オイルが茶色く濁ってきたときです。目安としては、2年ごと、もしくは20,000km走行で交換するのが望ましいとされており、実際に車検のタイミングで交換されることも多い項目です。
ブレーキパッドの交換
ブレーキパッドは車のブレーキシステムで重要な部品で、摩耗が進むとブレーキの効きが悪くなります。
交換の時期は使用環境によって異なりますが、ブレーキパッドの使用限度は厚み2mm以上とされており、2mmを下回るとブレーキが破損するおそれがあります。そのため、パッドの厚みが3mm以下になるまでには、交換するのが一般的です。また、走行距離が50,000kmを超えたタイミングも、交換目安の一つとされています。
バッテリーの交換
バッテリーは、エンジンの始動、ヘッドライトやエアコンなどの電装品に電力を供給したり、車内の電圧を安定させる重要な役割があります。
バッテリー交換の目安は、使用開始から2〜3年程度です。ただし、ヘッドライトやルームランプの消し忘れによる過放電や走行する機会が少ない場合は、バッテリーの劣化と同時に交換時期も早まることもあります。
バッテリーを長持ちさせるには、車を降りる前に電気の消し忘れがないか確認したり、定期的にその車を運転することが大切です。
冷却水の交換
冷却水はエンジンの温度を調整する重要な役割を担っています。劣化した冷却水を放置すると、オーバーヒートを引き起こして故障するおそれがあるため、定期的な交換が必要です。
冷却水の交換頻度は、タンクに入っている水の色によって異なります。
- 赤や緑:2年~3年に一回
- 青やピンク:7年〜10年に一回
また、冷却水の劣化は色である程度確認できます。鮮やかな色をしている冷却水は問題なく使用できますが、濁りがありくすんだ色に変わっている場合は、劣化が進んでいるサインです。このような場合、交換を検討する必要があります。
エアフィルターの交換
エアフィルターは、エンジンに供給する空気を清潔に保つための部品です。エアフィルターが詰まると、エンジンの空気供給が不足し、燃費や出力に影響を及ぼします。
また、エアコンフィルターと混同されやすいですが、それぞれ別の部品です。
エアフィルターの交換は、走行距離20,000km〜30,000kmあたりが交換の目安となります。ただし、汚れが目立つようになった場合は早めに交換しましょう。
タイヤ交換
タイヤ交換には、タイヤの寿命による交換と季節の変わり目に合わせた交換の2つのパターンがあります。
寿命による交換は、以下のケースに該当する際に行います。
- 大きなひび割れや傷、偏摩耗が見られる場合
- タイヤの使用年数が5年以上経過した場合
- 走行距離が32,000kmを超えた場合
- タイヤの溝の深さが4mm以下になった場合
特にタイヤの溝の深さについては注意が必要です。溝の深さが1.6mm未満のタイヤは道路運送車両の保安基準第9条で使用が禁止されており、そのまま走行すると道路交通法違反となります。
また、冬季に雪の降る地域を走行する可能性がある場合、冬用タイヤへの交換が必須です。冬用タイヤへの履き替えは、気象庁等の予報を確認のうえ初雪の1か月前に済ませておくとよいでしょう。降雪時期が過ぎた後はサマータイヤに交換し、冬用タイヤの摩耗を防ぎましょう。
自分でできるメンテナンス

自分でできるメンテナンスは、以下の5つです。
- 洗車
- ウォッシャー液の補充
- タイヤの空気圧チェック
- ワイパーの交換
- エアコンフィルターの交換
比較的かんたんなメンテナンスのため、費用を抑えたいなら自分で挑戦してみましょう。
洗車
洗車は車の外装をきれいに保つための基本的な作業です。洗車をすることで、車体に付着した汚れや埃、虫の死骸などを取り除き、塗装の劣化を防ぐことができます。多くの人が自分でできるメンテナンスの一つです。
ガソリンスタンドの機械洗車では300円〜2,000円程度で洗車ができます。自宅で行う場合は、高圧洗浄機などの設備があると便利です。
ウォッシャー液の補充
ウォッシャー液はフロントガラスの汚れを落とすもので、ワイパー操作時に使用します。車のボンネットにあるエンジンルームのタンクに補充するだけのかんたんな作業です。
カー用品店やホームセンター、オンラインストアで販売されているウォッシャー液は、おおよそ500円〜1,000円程度で購入可能です。
タイヤの空気圧チェック
タイヤの空気圧チェックは「エアゲージ」を使用し、適切な空気圧があるか確かめるものです。適切な空気圧を保つことで、燃費が向上し、タイヤの寿命が延びるほか、安定した走行が可能になります。必要な空気圧はタイヤごとに決まっているため、車の説明書や運転席ドアの開口部などで確かめて、適切な空気圧になるよう調整しましょう。
点検のペースは月1回程度が目安です。空気圧を測定するエアゲージは、カー用品店、ホームセンターで購入可能です。なお、ガソリンスタンドでスタッフに声をかければ気軽に見てもらえたり、ゲージを借りられることが多いため、給油と併せて空気圧チェックをしてもらうのもよいでしょう。有料か無料かは店舗によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。
ワイパーの交換
ワイパーは視界確保に欠かせない重要な部品です。ゴム部分が摩耗すると、拭きムラや拭きにじみが発生し、視界が悪化するため交換が必要になります。
ワイパーは、ゴム部分のみの交換か、ワイパー本体の交換のどちらかになります。ゴム部分のみの場合は半年~1年に1回、ワイヤー本体の場合は1年〜2年に1回を目安に交換するのが一般的です。なお、ゴムのため紫外線や雪の影響を受けやすく、直射日光があたる場所に駐車場がある場合や、雪の多い地域では劣化が早まるケースがあります。
交換用のワイパーの費用はゴムのみでは1,000円~3,000円程度、本体の交換だと2,000円~8,000円程度が相場です。
エアコンフィルターの交換
エアコンフィルターは、車内の空気を清潔に保つために欠かせない部品です。フィルターが目詰まりすると、空気の循環が悪くなり、エアコンの効きが悪化します。また、カビや悪臭が発生する原因にもなります。
エアコンフィルターは、1年に1回か10,000km〜20,000km走行した段階を目安に交換します。
交換は説明書を見ながら行いましょう。多くの車は助手席にある物入れを外すとフィルターが設置されているため、取り出して新しいフィルターを装着します。
車のメンテナンス費用は年間でどれくらい?

車のメンテナンス費用は、各パーツの寿命や点検タイミング、依頼する場所によって大きく変動します。
仮にすべての項目を同時に交換・点検した場合の費用は以下のとおりです。
なお、費用は工賃の相場を含めた記載としています。また、タイヤは値段の幅が大きいため、表内では工賃のみの費用を記載しています。
項目 | 費用 |
エンジンオイルの交換 | 3,000円~7,000円 |
ブレーキオイルの交換 | 5,000円~10,000円 |
ブレーキパッドの交換 | 11,000円〜15,000円 |
バッテリーの交換 | 4,000円~45,000円 |
冷却水の交換 | 3,000円~5,000円 |
エアフィルターの交換 | 2,000円~9,000円 |
タイヤ交換(4本) |
4,400円~22,000円+タイヤ本体の料金 ※金額は工賃のみ |
洗車 | 300円〜2,000円 |
ウォッシャー液の補充 | 500円~1,000円 |
タイヤの空気圧チェック |
0円 ※ガソリンスタンドでの無料サービスまたゲージの使用を想定 |
ワイパーの交換 | 1,000円~8,000円 |
エアコンフィルターの交換 | 1,000円〜4,000円 |
合計 | 35,200円~128,000円 |
実際にはタイミングによって交換するものとしないものがあるため、年間のメンテナンス費用は上記より安くなる可能性が高いでしょう。
しかし、仮にすべてを交換するとなると、安くて35,000円程度、高くなる場合は130,000円を超えます。また、タイヤ交換をする際は、自身が選ぶタイヤによって金額が大きく変動する点にも留意しておきましょう。
車のメンテナンス費用を抑える方法
車のメンテナンス費用を抑えるには、以下の3つを試してみましょう。
- アクセル・ブレーキの踏み方に気を付ける
- 業者に相見積もりを取る
- カーシェアリングを使う
アクセル・ブレーキの踏み方に気をつける

急発進・急停止はエンジンやブレーキといった車の部品に大きな負荷をかけ、劣化を早める原因となります。その結果、パーツの交換時期も早くなります。
穏やかな運転を心がけることで、事故や交通規則違反のリスクが下がることは勿論、パーツの寿命を延ばすことにもつながります。
業者に相見積もりを取る

車のメンテナンスを行う際、業者によって料金が異なります。これは、オイル交換やパーツ交換など、作業内容や使用する部品によって料金が違うからです。
そのため、ディーラー、整備工場、カー用品店など、さまざまな業者で相見積もりを取り、比較することが大切です。見積もりの際には、作業内容や使用する部品の質についてもしっかり確認しておきましょう。料金だけでなく、サービス内容や保証についても考慮することで、満足度の高い選択が可能になります。
カーシェアリングを使う

自己所有の車のメンテナンスに不安がある場合や、メンテナンスのコストを抑えたい方は、カーシェアリングの利用も検討しましょう。
メンテナンスはサービス会社が行ってくれ、費用も利用料金に含まれます。メンテナンスを気にせずに車が利用できるのは、カーシェアリングの魅力です。
また、ガソリン代や自動車税、車検などの費用も利用料金に含まれています。言い換えれば、車に関する維持費自体の節約ができる、という大きなメリットがあります。
三井のカーシェアーズならメンテナンス不要で車に乗れる

三井のカーシェアーズを利用すれば、車のメンテナンスを気にすることなく快適に車を利用できます。オイル交換やタイヤ交換などの手間がかかる作業は、スタッフが対応するため、自分で行う必要はありません。さらに、ウォッシャー液の補充やタイヤの空気圧チェックといった日常的なメンテナンスも不要です。
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