働き方改革による「新しい日常」の一環として推奨され、注目を浴びる「ワーケーション」。ワーケーションとは「ワーク」と「バケーション」を組み合わせた造語で、仕事と休暇を両立させた働き方のことです。現在、多くの自治体や団体が地域の活性化を狙い、宿泊施設やコワーキングスペースと連携してワーケーションプランを提案し、アピールを行っています。
初夏のセラピーウォーキングを満喫しながら、今後の働き方を考えるきっかけにしようと、南房総市観光協会「南房総ワーケーション」が提案する「日帰りプラン」に参加してきました。
<目次>
・出発の前に公式サイトで申し込みを
・都内から大房岬(たいぶさみさき)自然公園まで90分ほど
・海と森を巡るセラピーウォーキング
・どのようなワーケーションを送りたいのか、考えながら施設を視察
・歴史あるソフトクリームを味わうため道の駅に
・ 今回ドライブに使用したクルマ:トヨタ 「RAV4」
![](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/560x90-4-1.jpg)
出発の前に公式サイトで申し込みを
「日帰りプラン」に参加するには、まず「南房総ワーケーション」の公式サイトで参加の申し込みをします。日帰りプランの料金は5,480円(税込み)。午前中は「癒しの森でセラピーウォーキング」を体験し、昼食後にワーキングスペースや宿泊施設を視察するタイムスケジュールです。
公式サイトの文面から、このワーケーションプランは企業や団体向けのものに感じられますが、2名からの募集を受け付けており、家族や友人との参加も可能です。 ※子ども連れOK。参加年齢:5歳~
希望日を決めて参加を申し込むと、南房総観光市協会から確認のメールが届くので、昼食の希望など質問への返答を行ったら登録完了です。
▼南房総ワーケーション
URL:https://minamiboso-workation.jp/
都内から大房岬(たいぶさみさき)自然公園まで90分ほど
まず目指すのは、日帰りプランの集合場所である大房岬自然公園の公共駐車場です。大井ジャンクションから首都高速湾岸線を利用して横浜方面へ向かい、川崎浮島ジャンクションで東京湾アクアラインに分岐。
![東京湾アクアラインのおかげで南房総は、都内からの身近なドライブスポットになった](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/1-9-1024x682.jpg)
さらに、木更津ジャンクションから館山自動車道(富津館山道路)を利用して館山方面に向かい、富津インターチェンジから接続する館山バイパスを利用すると、10分ほどで大房岬自然公園に到着します。
海と森を巡るセラピーウォーキング
南房総国定公園の中に大房岬自然公園があります。敷地内に海岸や森林を有し、温暖な気候のおかげで一年を通して森林浴やキャンプ、磯遊びを楽しむことができる公園です。
![セラピーウォーキングのガイドを務めてくれた、南房総市観光協会の吉田さん(左)、南房総健康ラボの花嶋さん(中央)と三谷さん(右)](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/2-10-1024x682.jpg)
9時30分から始まる「癒しの森でセラピーウォーキング」は、ドイツで親しまれている気候療法とヘルスツーリズム(医学的に健康回復や増進の効果があると認められたレジャー)に認められたプログラム。所要時間は2時間30分ほどで、汗を拭くためのタオルや飲み物、天候により雨具の用意が必要になります。
問診票に健康状態を記入後、準備運動がてら簡単に体力をチェックします。それぞれが自身の体力を把握したら、いよいよウォーキングのスタートです。まずは遊歩道を降りて海岸へ。
![あらかじめ裾をまくりやすいズボンを履いておくと、海に入る準備が楽になる](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/3-9-1024x682.jpg)
海岸では素足となり、波打ち際で貝殻拾いをしました。足を海水に浸すことで、血流改善の効果が生まれるそう。
![海水はとてもきれい。砂が大きいからか、波が引くと足が潜る](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/4-12-1024x682.jpg)
久々の貝殻拾いに夢中になり、気が付けば移動の時間でした。足を真水で流したのち、再び靴を履いて芝生園地へと向かいます。次は広々とした緑地で海を眺めての座観(ざかん)の体験です。
![空気は少しけぶっていたものの、芝生園地からは大島が近くに見えた](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/5-9-1024x682.jpg)
座観とは座った姿勢で心を穏やかにする行為のことで、座観中は何も考えないのが基本。どうしても何かを考えてしまう場合は漫然と海を眺めるといいそうです。
座観を終えたのち、海岸で拾った貝殻を使って万華鏡を製作しました。
![貝殻は「ちょっと多すぎるかな」と思うくらい使った方が、きれいな模様を描いてくれる](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/6-7-1024x682.jpg)
貝殻拾いの際にも言われましたが、万華鏡内に収めるため、またきれいな模様を作るため、小さくて色とりどりな貝殻を集める必要があります。
![完成した万華鏡は参加記念にプレゼントしてくれる](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/7-8-1024x682.jpg)
休憩をはさみ、足の疲れが取れたらウォーキングを再開しました。木々が作る緑のトンネルをくぐって、展望台のある高台を目指します。海が間近にある立地ですが敷地内には湧泉も。水の澄んだ小川や小池、水辺では季節によってアカテガニやモリアオガエル、オニヤンマといった生物を見ることができます。
![日差しは強いが、木陰に吹く風はひんやりとして心地良い](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/8-7-1024x682.jpg)
![敷地内には第二次世界大戦で使用された軍事遺構が点在し、この地が辿った歴史を垣間見られる](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/9-7-1024x682.jpg)
ウォーキング中は歩くだけでなく、脳を活性化させるための連想ゲームもありました。展望塔の近くでハンモックを体験し、鳥のさえずりを耳にしながら身体と心を休めます。
![ハンモックは全身がすっぽりと包まれるタイプのもの](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/10-29-1024x682.jpg)
ハンモックを片付けたのち、公共駐車場へと戻ったらセラピーウォーキングは終了になります。プログラムは海沿いの自然の中で体調を整える海洋療法(タラソテラピー)とともに、運動不足といった自身の健康状態に気付いてもらうことを目的としているそう。
「このプログラムに参加したことが、運動をはじめるきっかけになれば」と、スタッフの皆さんは話してくれました。
▼大房岬自然公園
住所:千葉県南房総市富浦町多田良1212-29
駐車場:あり(無料)
URL:http://taibusa-misaki.jp/
![](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/560x90-4-1.jpg)
どのようなワーケーションを送りたいのか、考えながら施設を視察
南房総市観光協会の多田さんと一緒に、昼食が用意される「仲間の宿 川きん」(ダイニングの名称は「PIECE FIT -KAWAKIN DINING-」)に向かいました。
事前にメールで知らせておいたオーダーは、「ヒレカツ&エビフライ」と「エビ春巻き&スパニッシュオムレツ」です。
![日帰りプランの場合、「ヒレカツ&エビフライ」の料金は参加料込み。プラン外でオーダーした場合は1,400円(税込み)](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/11-29-1024x682.jpg)
![「エビ春巻き&スパニッシュオムレツ」も同じく、 日帰りプランでは料金に含まれる。プラン外でオーダーした場合は1,400円(税込み)](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/12-29-1024x768.jpg)
「ヒレカツ&エビフライ」「エビ春巻き&スパニッシュオムレツ」で提供されるご飯は、千葉県鴨川市で収穫されるブランド米「長狭(ながさ)米」。炊きたての香りと、つやつやとした見た目が食欲をそそります。野菜は「川きん」の畑で取れた新鮮なもの。心地よい歯ごたえと共に、野菜の甘さがしっかりと口内に広がります。
「川きん」に訪れたのは昼食のためだけではありません。食べ終わったのち、ワーケーションで利用するワーキングルームと宿泊部屋の視察が行われます。
![昼食を取ったダイニングはコワーキングスペースとして使用できる](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/13-28-1024x682.jpg)
![作業に集中できるよう1人用のスペースも用意](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/14-27-1024x682.jpg)
![ドリンクバーと生ビールサーバーが設けられ、宿泊者はいつでも利用できる](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/15-25-1024x682.jpg)
「川きん」は近隣でいち早く設備を整えてワーケーションに対応。南房総ワーケーションで提供される各プランでも、宿泊先として「川きん」を選ぶことができます。
民宿なので部屋数は豊富にあり、1人からの宿泊もできます。予約に空きがあれば少人数でも一棟貸しに応じてくれるので、同じ職場のチームで一棟を利用することはもちろん、家族で訪れて利用することも可能です。
![一棟貸しのできる「はなれ棟」「音楽研修ホール棟」「Annex K(川きん別館)」は、それぞれにキッチンが設けられており、コワーキングの期間中は近くのスーパーで食材を購入し、自炊することもできる](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/16-21-1024x682.jpg)
![屋外にはBBQスペースを完備。食材は「川きん」が用意してくれるので、手ぶらでBBQを楽しめる](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/17-21-1024x682.jpg)
![「川きん」からおよそ200メートルのところに海岸も。海水浴のシーズンでなくても、ちょうどいい息抜きの場に。また近隣には海釣りのスポットもある](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/18-20-1024x682.jpg)
▼仲間の宿 川きん
住所:千葉県南房総市久枝749
駐車場:あり(無料)
URL:https://www.kawakin-iwai.com/
※コワーキングスペースのみの利用も可
※食事のみの利用は事前に予約が必要
「川きん」で説明を受けたのち、再びクルマで移動しました。コワーキングスペースの「MISHO Station」とシェア里山「ヤマナハウス」を案内してもらいます。
![のどかな光景が続き、のんびりとした気分のドライブが楽しめる](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/19-15-1024x682.jpg)
![「MISHO Station」は農業流通拠点施設を活用し、コワーキングスペースとしてオープン](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/20-14-1024x682.jpg)
多くのアウトドア施設を有する南房総市。「MISHO Station」はキャンプ場など、アウトドア施設を宿泊先としたワーケーションとの組合せにも相性良しです。
![ワーケーションのユーザーだけでなく、二拠点生活者や地元で活動するフリーランスにも活用されている](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/21-11-1024x682.jpg)
▼コワーキングスペース「MISHO Station」
住所:千葉県南房総市御庄2395-1
駐車場:あり(無料)
URL:https://mishostation.square.site/
緑豊かな山里にひっそりと建つ、築300年のシェア里山「ヤマナハウス」。宿泊も可能で、里山での暮らしを体験しながらワーケーションを行うことができます。
![敷地には古民家のほか畑と裏山があり、希望すれば利用することができる](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/22-14-1024x682.jpg)
![建物の内部は最大限、古民家を残している。その一方で快適にテレワークが行えるよう、リノベーションを施したスペースも完備](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/23-8-1024x682.jpg)
またワーケーションとは別に、「ヤマナハウス」では里山の暮らしの体験を目的としたさまざまなイベントが行われています。
▼シェア里山「ヤマナハウス」
住所:千葉県南房総市山名1395
駐車場:あり(無料)
URL:https://yamanahouse.site/
![](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/560x90-4-1.jpg)
歴史あるソフトクリームを味わうため道の駅に
享保13年(1728年)、八代将軍・徳川吉宗の命により3頭の白牛が飼育され、乳製品の製造が始まりました。これが由来となり、牧場のあった南房総市は「酪農発祥の地」とされています。
日帰りプラン終了後、「酪農発祥の地」で作られたソフトクリームを味わうべく、「道の駅 三芳村 鄙の里」に立ち寄りました。
![「三芳村 鄙の里」では牛乳をはじめとした乳製品や地産野菜のほか、ご当地ビールやお土産が購入できる](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/24-9-1024x682.jpg)
「三芳村 鄙の里」で販売されるソフトクリームは、三芳の酪農家から仕入れた生乳で作ったもの。三芳(かつての安房郡三芳村)は今でも酪農が盛んな地域で、乳製品は高い知名度を誇ります。
![バニラソフトクリームは360円(税込み)](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/25-8-1024x682.jpg)
濃厚な風味と爽やかな甘みは新鮮さを感じさせ、さすが酪農発祥の地のソフトクリームと唸らされるおいしさです。なめらかな舌触りの代償か、涼しい陽気でもみるみる溶けるので、購入後はあまり時間をおかないよう注意しましょう。
お土産に「三芳村 鄙の里」で一番人気という「牛乳カステラ」と、地元で採取した蜂蜜、すぐ近くの直売所で、この時期(5~6月)だけ収穫できるというご当地名産の「房州びわ」を購入しました。
![牛乳カステラは1,000円(税込み)。蜂蜜は1,400円(税込み)。房州びわは1,000円(税込み)](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/26-5-1024x682.jpg)
新緑に暖かい海に、最高の季節のセラピーウォーキングを満喫できた日帰りプラン。南房総と宿泊場所を視察し、疑問に答えてもらったことで、具体的にワーケーションを活用した働き方を想像することができました。
南房総ワーケーションではさまざまなアクティビティ(体験プログラム)が用意されています。参加者の希望を聞いて適切なワーケーションプランの作成も手伝ってくれるそう。
ワーケーションに興味があるけれどなかなか最初の一歩が踏み出せない方は手軽に体験できる日帰りプランがおすすめです。まずは体験してみて南房総でのワーケーションを肌で感じてみてください。
今回のドライブに使用したクルマ:トヨタ「RAV4」
2019年にフルモデルチェンジをしたトヨタの人気SUV「RAV4」。汚れに強く掃除のしやすい素材を内装に使用するなど、アウトドアレジャーに向いた5人乗りの本格SUVです。
![数々の先進技術と安全技術が評価され「2019 - 2020日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞](https://blog.carshares.jp/wp-content/uploads/DSC_69151-1024x682.jpg)
荷室は、クラストップレベルの広さ(最大580L)を確保。家族での旅行や仲間とのアウトドアレジャーなど、積み荷の多くなるドライブで大活躍します。東京都内を中心に横浜やさいたま、大阪、神戸など、100台以上を導入中です(2021年6月3日現在)
<今回のドライブのカーシェア料金>
・プラン:ベーシック
・車種クラス:ミドル
・時間料金:6,700円(12時間パック)
・距離料金:4,000円(16円×250km)
合計:10,700円
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