白、黄色、実線、破線、二重線……、クルマを運転すれば必ず目にする道路のセンターライン(中央線)。それぞれにどんな意味があるのか、きちんと覚えていますか?
なんとなくは知っていても、自信を持って説明できる人は意外と少ないもの。そこで、交通違反をしないため、そしてなにより安全運転のために、いま一度センターラインの種類と意味をおさらいします。
<目次>
・センターラインの種類は3つ
→「黄色の実線」「白色の破線」「白色の実線」
・二重線、三重線の場合はどうなる?
→ 左側のラインに従おう
・「ドットライン」の意味は?
→ 車線を狭く見せてスピードを抑制
・片側2車線以上の道路は「車線境界線」
→ 黄色の線と白い線がある
・正しい知識を持って安全で楽しいドライブを!
センターラインの種類は3つ(黄色、白色、白色破線)
さまざまなパターンがあるセンターラインですが、基本的な種類は「黄色(オレンジ色)の実線」「白色の破線」「白色の実線」の3つです。
■黄色(オレンジ色)の実線
市街地を運転していてもっともよく見かけるのは、「黄色(オレンジ色)の実線」でしょう。これは「追い越しのためのはみ出し通行禁止」を意味しています。路上駐車や停車中のバスなどを追い越すために、はみ出すことは問題ありません。その際は、対向車や後続車に進路変更を知らせるため、必ずウィンカーを出すようにしましょう。
■白色の破線
「白色の破線」は「はみ出し、追い越し可能」なセンターラインです。「黄色の実線」と違って、追い越しできることが、大きな違い。とはいえ、制限速度を超えての追い越しは速度違反となりますので、ご注意ください。
「黄色の実線」「白色の破線」は、道幅6m未満の比較的、道幅が狭い道路で使われています。
■白色の実線
3つ目の「白色の実線」は、「はみ出し禁止」を意味します。つまり、追い越しをする場合でも、センターラインをはみ出してはいけないのです。
「駐車車両があったらどうするの?」と思われるかもしれませんが、心配はいりません。「白色の実線」は、道幅6m以上の広い道路でしか使われていないからです。
3種類のセンターラインをまとめると、次のとおり。
●黄色実線:道路幅6m未満、追い越しのためのはみ出し禁止
●白色破線:道路幅6m未満、はみ出し、追い越し可能
●白色実線:道路幅6m以上、はみ出し禁止
二重線、三重線の場合はどうなる?
センターラインが、二重三重になっている場合があります。これも、基本を知っていれば難しくありません。「走行側のラインの種類」に従います。簡単に言うと、左側のラインです。
■二重線
上の写真のように「左:黄色の実線/右:白色の破線」なら、左側の黄色のラインに従います。仮に反対の車線を走っていたら、白色の破線に従います。
「白線の二重線」は、センターラインを強調するためのもので、特に注意が必要な道路で用いられています。その意味は、「白色の実線」と同じで「はみ出し禁止」です。
■三重線
こちらもセンターラインを強調するために使われるものですが、「左側のライン」に従うため、センターラインの意味としては「黄色の実線」です。
対向車やセンターラインをはみ出してくる対向車に特に気をつけたい、狭い道や見通しの悪い道でよく見られます。
「ドットライン」の意味は?
下り坂やカーブでは、車線の両側に白色の破線が引かれていることがあります。これは、「ドットライン」と言い、車線を狭く見せることでスピードを抑えることを促すものです。
センターラインは別にあるので、追い越しなどのルールはセンターラインに従いますが、ドットラインを見たら速度を落として注意して走行しましょう。
片側2車線以上の道路は「車線境界線」
ここまで説明してきたのは、すべてセンターラインについてです。幹線道路や高速道路など、片側2車線以上ある道路で、複数のレーンを区切るために引かれている線は「車線境界線」と言い、センターラインとは意味が異なります。
黄色の実線は「車線変更と追越しが禁止」で、白色の場合は、実線/破線を問わず、「ラインをまたいでの車線変更や追越しが可能」です。
白色と黄色の二重線の場合は、車線境界線の左を走っている場合は左側の、右を走っている場合は右側のラインが有効となります。
正しい知識を持って安全で楽しいドライブを!
普段、センターラインをあまり気にせず運転している人もいるでしょう。普通に運転している分には、追い越しをする機会はあまりありませんが、センターラインの種類を知ることでその道路の様子や危険性を予測することもできます。センターラインの意味をおさらいして、さらなる安全運転を心がけてくださいね。
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